ゆとりが国家のモルモットなら30代はマウス?
こちらの記事が話題になってましたね。
普段ほとんど漫画読まない私ですが、『東京タラレバ娘』は面白くて一気読みしてしまいました。
新刊買わねば。
ブログの中では、22歳で結婚した友人の披露宴帰りに「あたしはあと5年は遊びたい!」「5年遊んでも28でしょ?合格じゃん!」と話しあうシーンに対する20代と30代の反応の違いが紹介されています。
33歳から39歳の女性が「あるある。あの頃は私もそう思ってた。若いうちは遊ばなきゃって(涙)」と胸を痛めるのに対し、32歳以下の女性は「全然共感できない。22歳で結婚できるなんて勝ち組じゃん」と答えたのだ。
確かに20代前半で結婚するとものすごい早いイメージだった。
自分の22歳とか23歳を思い出してみると、仕事もまだ覚えてないのに結婚なんてできない、とか、漠然と30くらいで結婚するんだろう、とかって思ってた。
そして20代前半で結婚を決めた弟に対して「ものすごい思い切った決断したな」と畏怖の念を覚えた。
さらに世代でギャップが生まれたのが、上記のコマにある「あたしはあと5年は遊びたい!」というセリフに対する反応だった。30代以上の女性はなぜか、結婚すると自由な時間が失われると感じている。対して20代女性は「子供がいるならまだしも、結婚しただけじゃ自由な時間が減らないでしょ」と感想を言ってくれる。
これはすごく冷静で正しい分析なんだけど、30代の同世代を見渡すとそれなりに「結婚したら家庭に入って欲しい」という男性もいて、そういう男性と結婚したら自由時間を確保したり、遊ぶお金を手にいれることも難しそうだなーという漠然とした不安はあった。
男女機会均等法世代では超前のめりに先輩型が女性の社会進出の道を切り開き、その道をさらに整備すべく投入されたのが30代。で、その30代の背中を見ている20代は「ああはなりたくない」とさっさとジェンダー意識を変革させて無理のない共働きの形を実践し始めている。
我々育休世代は、男女雇用機会均等法世代と共働き当然な20代の間の、実に宙ぶらりんで実験的な世代なのかもしれない。
なんてことを考えていたら、こっちも気になった。
ゆとり世代は自分たちがモルモットにされたと憤っているわけです。
ゆとりが教育におけるモルモットなら、30代は就業と家庭のあり方におけるマウスなのかもしれないですね。
さて私は数字めっちゃ弱いので、こっから先は余談。
今の20代が結婚に積極的なことが少子化解消につながるか、というとよほど多産にならないとやっぱり難しそうだなぁ、というのが人口ピラミッド見るとわかります。
出典:総務省統計局 日本の統計
私はいわゆるアラフォーで、団塊ジュニアの僅か下に位置する世代です。
人口ピラミッド見るとやっぱり団塊ジュニアってすごい数が多くて、この世代がガンガン結婚して子供産んでたら第三次ベビーブームが起きていても全然おかしくなかったんだなと、我々はその最後のチャンスとも言えるタイミングをみすみす逃してしまったんだなと痛感するわけです。
20代合計:13657人(男性:6895千人、女性:6762千人)
30代合計:18127千人(男性:9171千人、女性:8956千人)
20代と30代の差447万人。
30代の既婚率はざっくり64%=1160万人=580万カップル。
既婚夫婦の出生数は平均で1.74人(内閣府調査より)なので、30代から生まれる子供の数は1009万人。
20代でこれを上回る数の子供を産んでもらおうとすると、既婚率を上げるか、夫婦の出生数を上げるしかない。
先のブログによると向上しているのは結婚に対する意識っぽいので、既婚率は上がっても出生数が変わらないとすると、既婚率を85%近くまで引き上げないといけない。
ちなみに今の20代の既婚率は19.9%、25〜29歳だと32.1%です。
85%…めっちゃ遠い…