The Spare Times  〜人生のスキマ時間を愉しむ〜

バリキャリワーキングマザー、アラフォーにして主婦デビュー。 突然訪れた人生の隙間時間をゆるりと楽しみつつ、次のステップを模索しながら迷走する毎日。最近お仕事再開+ときどきタロット占い師。

思考ツールとしての占い

占いにおいて、重要なのは結果ではなく占いの結果を受けて自分の気持ちがどう動くかを見極めること、という風に思ってます。

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Photo by Flickr

 

で、これをやるのに占いが非常に優れているのには理由があります。
例を挙げて解説してみます。

 

 

例えばあなたが職場でのXさんとの人間関係に悩んでいて、誰かに相談するとします。

 

いつもランチタイムに愚痴を言い合っている他の部署にいる同期のA子は「Xさんはうちの部署でも評判悪いし、そんな人無視するのが一番だよ。うちの部署にも本当に協調性のない人がいてさー、毎日本当に憂鬱だよ」と同情して一緒に愚痴ってくれます。
あなたは「A子は私のことよくわかってくれる!やっぱりXさんはどこに行っても評判が悪い、そもそも問題のある人なんだ。そういえばこの間だって私がちょっと打ち合わせに遅刻しただけでわざと人に聞こえるように舌打ちしてたし、私に対して悪意を持っているとしか思えない!」とますますXさんに対する不信感と嫌悪感を募らせてしまいます。

 

最近付き合いだした彼氏は「仕事なんてそもそも中の良い人とだけ一緒にできるとは限らないんだし、その人に対してももっと自分からオープンに働きかけてみたらどうかな」ともっともなアドバイスをくれます。
あなたは「何よエラそうに正論ぶっちゃって。そんなのとっくに分かってるわよ。大体Xさんのことをよく知りもしないくせに、私がどんなに今まで頑張ってその人と仲良くやろうと努力してきたか知らないくせに!!」と、せっかくのアドバイスに反発を覚えます。

 

大学時代からの親友B美は「いるいるそういう人!私の職場にも同じような人がいたんだけどさ、こういう方法でアプローチしたら今はめっちゃ仲良しになれたよ!」と具体的な体験談を披露してくれます。
あなたは「ていうかそんな方法は空気を読まずに人の懐に入り込んでいけるB美だから通用するだけで、私が同じことできるはずがないよ。大体B美の職場の人ってXさんよりずっとまともそうだし、勝手にB美と同じにしないでほしいな。私の問題はもっと根深いのに!」とヤケクソでやさぐれた気持ちになってしまいます。

 

 

実はこれ、話す相手と、相手からの反応の組み合わせを変えてもやはり同じようなことが起こります。

つまりアドバイスの内容そのものよりも、そのアドバイスが「誰の口から出たものか」によって様々なバイアスがかかってしまって、本来は有用なアドバイスだったとしても素直に聞けなくなってしまうのです。

 

 

そこで占いの出番です。

 

占いでは、自分の今までの人生のことも性格も置かれている状況の詳細も知らない第三者から、未知なる”神様”とか”妖精”みたいな訳の分からんものからのメッセージとして「あなたはこうでアール、こうするとよいでアール」と、様々な文脈を全く無視したご神託がポンと目の前に差し出される訳です。

 

悩み事って、ほとんどの場合は本当はどうすればいいかすでに答えが自分の中にあるんだけど、しがらみとかプライドとかが邪魔をしてスパッと行動に移せないでもやもやしている状態。

そこに、しがらみなんて我関せず、プライドとか知らんし、という超越した存在から答えを示されることで、「相手に対する気持ちの動き」に惑わされずに純粋に「出された答えに対して自分はどう思うのか」という心の動きを見ることができるのです。

 

そういう意味で占いは、「今の不倫関係を清算すべきか」という当事者以外が見たら割と結論が自明な悩みから、「今転職すべきか残るべきか」「転職先としてA社かB社か」みたいな将来への影響が大きい割に経験値から判断しづらい問題、はたまた「今日のランチは評判のパスタ屋に行くか、ダイエットのためにコンビニサラダにするか」という日常の一コマ的な悩みにまで幅広く応用できる、とても優秀な思考ツールになり得るのです。

 

もっと言うと「〜べき」と「〜したい」を切り離して整理するのにもとても有効。
特に世間体が気になりすぎたり、空気読みすぎて身動き取れなくなっちゃう人にとって、自分が本当にしたいことは何なのかを気持ちの動きから探ることができるのですごく生き易くなるんじゃないかなーと思います。

 

 

 

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書いてある事は基本同じですが、セミナー内容をイラストを多用して本に落としたような感じでさら〜っととても読みやすくまとまっています。

こちらは具体的なツールとしてタロットを使用する場合のやり方が紹介されているので、興味ある方は読んでみてください。