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The Spare Times  〜人生のスキマ時間を愉しむ〜

バリキャリワーキングマザー、アラフォーにして主婦デビュー。 突然訪れた人生の隙間時間をゆるりと楽しみつつ、次のステップを模索しながら迷走する毎日。最近お仕事再開+ときどきタロット占い師。

形から入ることの重要性 〜プレミアムフライデーとクオータ制に見る「体験することの意味」

ワークスタイル 頭の体操

趣味やスポーツを始めるときはウェアや道具を揃えて見た目から入る派デス。

 

 

以前、とあるWebサービスマーケティング担当をしていたときに一番苦労したのが「いかに多くの人に一度でも良いのでサービスを体験してもらうか」ということでした。

実際に使ってみれば便利さや楽しさを実感してもらえるんだけど、そもそも使ったことのない人にそれを理解してもらうのは非常に難しい。人間、想像力が豊かって言ったってたかがしれていて、自分の体験を超えたものを想像できる人は少数派。
そういった数少ない人がビジョナリーとして新たな世界を見せてくれるからこそこの世界は進化していけるわけで、圧倒的多数の私たちは結局は自分が体験したことをベースにしか想像できません。

だから「騙されたと思って試してみて!」と言われたとき素直にトライしてみて損はないと思っているし、商品やサービスを提供する側からすればトライしてみるためのコストを下げることが非常に重要です。

 

ということをふと思い出したのはNewsPicsでこのニュースと寄せられたコメントを見たからでした。

newspicks.com

 

体験してみないと理解できない上に同調圧力が強い日本企業において、月に1回でも強制的に早く帰る日を作るというのは、一定の効果が見込めると私は思います。

 

 

ノー残業デーが形骸化しているとか、それをかいくぐってでも残業をする人が絶えないとか、そもそも日本人は残業したいから残業してるんだみたいな説もあります。

でも平日のうち1日でも定時あるいはせめて19時くらいに退社してみると、世の中いかに多くの人が19時にはすでに一杯ひっかけた後みたいな顔して帰路についているかを目の当たりにして驚愕するはずです。
少なくとも私はワーキングマザーになって毎日定時に帰るようになってから、17時半から19時くらいに帰宅の通勤ラッシュがあるという事実に心底驚きました。子供が生まれる前に働いていた環境だと20時前に帰る人はまれで、22時を過ぎても会社に大勢の人が残っているのは普通の光景だったので世の中みんなそんなもんだろうと思ってしまっていたのです。

 

プレミアムフライデーが実施されようが残業を続ける人はいるだろうし、結局他の日にしわ寄せが行くだけだという愚痴に終わらざるを得ない職場環境にいる人もいるかもしれません。
でもそうではなく、早く退社すること、自分のために時間を使うことを実際に体験してみることで考え方が変わる人も必ずいると思うのです。

ただまぁ、月に1回程度では体験したところで長時間労働を是正することの必要性を実感するには頻度が少なすぎるし、ここにかぶせるように各企業が早く帰ることに対するインセンティブを用意していく必要はありそうだなとは思います。
別にその時間に仕事のための勉強をしたいなら補助するとかでも良いのです。「自分のために時間を使う」って言ったって、具体的に何に時間を使いたいかは十人十色なはずなので、一律に「早く退社して遊びに行け」という必要は全くないわけです。

 

 

同じようなロジックで、賛否両論あるものの実施することに一定の意味があると思っているのが管理職に占める女性の割合に一定の数値目標を設定すること、すなわちクオータ制の導入です

 

管理職に占める女性の割合が10%前後にとどまっている現状で、ロールモデルもなく「管理職目指せ」って言われたって躊躇する女性が多いのが現実ではないでしょうか。私自身、ワーキングマザーでスペシャリストとして働いているだけでも精一杯なのに管理職とか想像もつきません。身の回りにいる管理職のWMは超のつくスーパーウーマンばっかりだし、あんな風にはできないよなぁ…とため息しか出ません。

 

そこに南場さんとかにこういう正論を言われてしまうとぐうの音もでない。

上野千鶴子さんあたりがこうやってシステムのせいにしてくれるとすこしホッとするというのが本音です。

この上野さんのインタビューの中で面白いのが、マイノリティは3割を越えるとマイノリティではなくなる、という点。

経営学者のロザベス・モス・カンターは、「黄金の3割」という法則を提唱しました。マイノリティは3割を超えるとマイノリティではなくなり、組織が変わる、とね。

つまり、日本政府が掲げる女性管理職比率30%というのは、管理職につく女性がもはやマイノリティでなくなることを意味しています

 

 

超スーパーWMな周りの女性たちに話を聞いてみると、管理職になったからこそ仕事の面白みがましたとか、時間の自由が効くようになったとか、むしろ働きやすくなったという声もあるのです。やりがいもあるし給料も上がるし裁量も増える、いいことづくめだと。
管理職になって手に入れられるそういった景色は、やはり体験してみないことには実感できないんだろうなと思うといつかはチャレンジしたいと思うこともできます。

で、そうなった時にやはり立ちはだかるのは旧態然とした人事評価と昇進のシステムだったりするわけで、それをブレイクスルーしていくためにもクオータ制は一定の効果があるだろうと思うわけです。

ポジションが人を育てるっていうのも実際大いにあるしね。

 

 

 

いつもタロットだスピリチュアルだって書いているのにエライ真面目なことを書いてしまって調子が狂いそうですが、スピリチュアルな自分も、ロジカルなビジネスの世界に生きる自分も両方自分なんだな…。

 

 

最後に。
「自分の時間を持つこと」の大切さを痛感した出来事があります。

新卒で就職して以来夏休みも取らず正月休みも最小限だった私は、4年目にして初めて夏休みを取得して5日間のハワイ旅行に行きました。
「まだ半人前ですらないのに休みを取るなんて申し訳ない」とずっと思っていて休みたいと言い出せなかったけど、4年目にとあるプロジェクトに参加して終電タクシーの日々を送ってようやく新サービスを世に送り出した後だったので「もう休んでもいいだろう」と思い切って休みました。

 

この5日間が人生を変えるほどのインパクトをもたらしました。
心も体も脳みそも疲れ果てて生産性は落ちまくり、新しいアイディアが湧くどころかアウトプットを出すのも精一杯、インプットしようにも脳が受け付けないような状態になっていたのが、ハワイで5日間過ごすことでスコーン!と全てリセットされたのです。旅行の後半から体が軽く感じられるようになり、帰国後は仕事に対するやる気にあふれて職場に戻ることができました。

 

ああ、休むのはサボるためじゃなくて、自分自身のコンディションを整えてベストな仕事をするためにも必要なことなんだな、と、ようやく私はこの体験を通じて実感することができたのでした。

 

 

だからね、賛否両論あるだろうけど、やっぱり形から入ること、一度でいいから体験する人の数を増やすこと、できれば集中的にあるいは定期的にその体験をすることで体験を自分ごとに落とし込んで実感してもらうことが、本当に大切なんだなぁ、と思いますヨ。