『日本に絶望している人のための政治入門』三浦瑠麗〜私の日本語読解力のなさに絶望
いつかNHKかなんかの若者が政治を語る番組に出演されているのを見て、頭の良い人なんだろうな〜と思って以来、ブログを購読したりしている三浦瑠麗さん。
テレビで見た時はとにかく頭いい人なんだろうなぁ、しかも美人だなぁ、と感心しながら見入ってしまい、ブログを読み始めました。ブログ読むと頭よすぎて何を言っているのかわからない、置いてけぼりになるけどなんだか正しいことを言っているような気がする、という、狐につままれたような気持ちになるものの、時事評論という私に圧倒的に欠けている要素を展開していることに興味が尽きずに読者で居続けています。
頭の良い方なので、きっと政治音痴の私でも分かるような本を書いているに違いない!と期待してこれを読んでみたのですが…
結果、私は自分の日本語読解力のなさに絶望したのでした。
大学で国際政治をかじったもののチンプンカンプンのまま終わり、今に至るまで政治音痴のまま新聞の政治欄は真っ先に読み飛ばしてきた私なので、すんなりと「そうだったのね!」と政治が理解できるようになるのは無理だろうと思って読み始めました。
でも政治を理解する以前に、三浦さんが展開する難解な日本語が理解できなかった…
政治的な前提知識を全く持たず、リベラルも保守も見分けがつきません!という状態で読み始めたので、そもそもの前提条件として語られる「リベラルであれば」「保守であれば」というところがまず理解できない。
その上、一つの文章が恐ろしく長く、何度も読み返さないと主語述語の関係がわからなくなってしまうスタイルなので、何度本を片手に寝落ちたことか…
どうもこの文章の組み立て方というのは政治学の学者さんに脈々と受け継がれる、いわゆる伝統的な形式美らしいのですが、とにかく読みづらい。そして上から目線なところはいかにも東大話法のように感じられて、難解な上に上から煙に巻かれている感覚をずっと味わうという不愉快な読書体験となってしまったのが、とても残念でした。
やっぱり私は池上彰さんあたりに基本のきから解説してもらわないと政治は理解できないようです。
目をショボショボさせながらなけなしの脳みそをしわくちゃにして読んだ本のレビューとしてはこちらに共感したのでリンクしておきます。
最後に一つ、話がそれるのですがテレビで拝見した三浦さんの、朝生のような誰が何を言っているか聞き取れなくなるような議論の場でも、すっと発言をしてなんとなく視聴者を納得させてしまう話し方はすごいなと思っていたらこんな記事発見。
それはまず顎を引き、首を傾け、上目遣いで相手をじっと見つめることからはじまる。語る時も同様、首を傾げたまま、斜め下から目力強めに、でも口元には笑みを忘れず、かといってそれは媚ではなく寛容と不敵さを絶妙に混ぜること。そして発言する時も、自分の意見をまず述べない。まずは「◯◯さんが仰ることはごもっともなんです」と肯定した上で、「◯◯さんが仰るのは、こういうことですよね」と頼まれてもいないのに解説をし、それから「ただ私が申し上げたいのは2点です」と論点の数を言ってから意見を言う。
これ、経験ある!効く効く!!
「そんなことで?」と思うかもしれないけれど騙されたと思ってぜひビジネスの場でやってみてください。
美人じゃなければ無理なのではないか、若くなければ無理ではないか、との心配は無用だという。つまり強く言う女の言葉には自動的に耳がふさがってしまうオジサンも、まず肯定され、自分の意見を解説されると、後にどんなに否定されても気がつかないらしい。
ということなので、誰がやっても効果を発揮してくれそうです。
私もそのうち仕事に復帰したらやってみようかな(笑)。