あそこであのCM打ったソフトバンクの勇気
特にファンというわけでもないけれど、メンバー全員の名前が言える。顔と名前もちゃんと一致する。ヒット曲聴くといちいち懐かしい。
私の両親も、嵐のメンバー全員の名前は言えないけれど、多分SMAPなら判別可能。
普段、平日の夜に民放見てるなんてことがここ数年レベルでなかった私に思わず「見とかなきゃ」とTVをつけさせるくらいのパワーがSMAPにはあったと。
国民的アイドルってそういう存在なんだろうと、そしてこの先このレベルの”国民的アイドル”はもう出てこないのかもしれないなという感慨を覚えながら先日のスマスマ最終回を見ました。
特にファンではないし芸能関係者でもないので解散にまつわる顛末、語られる噂の真相は分からないし、それほど強く興味を惹かれるわけでもありません。
ネットで「お葬式のようだ」「まるで追悼番組だ」と散々言われた放送は、SMAP素人の私でも懐かしさとともに違和感を覚える内容でした。
いろんな騒動がありつつ、最後まで違和感を残しつつ解散するSMAPについては、このブログが気持ちを代弁してくれているような気がします。
とはいえ、解散が彼らが本当に望んだことかどうか分からないので、「存続を願うのはエゴだ」と言い切ることには躊躇してしまうけれど。
番組中、ソフトバンクが打ったCMが「素晴らしい」「ありがとう」と話題になって、すると即座に呼応するように「あざとい」みたいな声も聞こえてきた。
個人的には、おそらくすでに契約が切れていたであろう彼らの映像を再び使うというのは、そこをあのジャニーズと交渉するだけでも相当すったもんだあっただろうと想像すると、そこにはあざとさだけじゃない関係者の本当の”感謝の気持ち”とか”エール”が込められていたように感じました。
だいたい再契約したとして、その金額だけでも相当なもんだろうと思う。しかもあのロングバージョン。
結果として確かにソフトバンクは株を上げたけれど、それを最初から計算していたら多分調整しきれなかったくらいの苦労があったんじゃないかと思う。
それに、賛否両論、陰謀説やら渦巻いていて、熱狂的なファンがものすごい数いて、下手なことやったら速攻叩かれまくるのが目に見えている中、どの場面を使うのか、どういうコピーを流すのか、色んなことを気にし出したらきりがない。
「よし、これでいこう!」って、お金を出すことを決めた人も、クリエイティブ決めた人も、腹括ったなと思う。
最後まで腹括りきれず、調整しきれず、歯切れの悪い幕引きになってしまったSMAP側の現場、そしてトップ(それが誰なのかもよくわからないけれど)に対して、あそこであのCM打ったソフトバンクってやっぱりすごいな、というのが一番の感想になってしまった…。
あと、芸能界って恐ろしい。